エホバの証人の活動とは?

エホバの証人の活動を説明するまえに、証人たちが日々の活動を共にする単位について触れておきたい。ここでいう単位とは、学校に譬えるなら、学年単位で活動するのか、クラス単位で活動するのか、それとも班単位で活動するのか、ということである。

【エホバの証人の活動単位】

1. 会衆

エホバの証人は、約70-100名から構成される「会衆」と呼ばれるグループを活動の一単位に据えており、自分がどこの会衆に属するかは、自分の住んでいる住所によって決まることになる。というのも、○△×会衆が担当する地域は○町と△町と×町のみという具合に、会衆ごとに割り当てられた地域が決まっているからだ。そのため、証人たちが活動できる地域も、基本的には自分の会衆が担当する地域の中だけに限定される。そして会衆が3-5個集まって、「王国会館」という集会施設をひとつ共同で運営しているのだ。なお、会衆の責任者は「主宰監督」と呼ばれ、「長老」という役職に就いている男性信者の中から選ばれる。

2. 群れ

会衆の構成を細かく見ていくと、約20名から成る「群れ」と呼ばれるグループに分けられる。つまり、会衆は3-5個の群れで構成されているともいえる。群れを統制しているのが「長老」を務めている男性信者の方で、平均して30代で就任することが多い。また、「奉仕の僕」と呼ばれる役職もあり、男性の信者が20代で任されることが多く、長老の補佐役としての役割を果たす。残念なことに、エホバの証人の中には、女性が出世する経路が用意されていないのだ。そのため、女性信者にとっては、自分の旦那が長老であるとか、自分の息子が奉仕の僕になったという類のものが、会衆内での唯一のステータスなのである。


エホバの証人の活動は、自分の会衆が担当する地域の中だけに限られている。

エホバの証人の会衆内では、長老が絶対的な権威を一般信者に対して有している。


【エホバの証人の活動内容】

エホバの証人の活動は、証人たちには「奉仕」と呼ばれており、大きく「集会」と「伝道」に分けることができる。集会とは、会衆が王国会館に集まるミーティングのようなものであり、伝道とは、群れが担当地域内でエホバの証人の教えを広める布教活動、俗にいわれる勧誘のことである。

1. 集会と大会

証人たちは、毎週二回、会衆ごとに王国会館に集まって、約2時間の集会を行なっている。集会では、聖書に関する講演と協会の機関誌『ものみの塔(研究用)』の研究が行なわれ、それを通して自らの「霊性」を高めるとともに、聖書の指針を生活に当てはめようとしている。霊性は「聖書に忠実であれ」と言い換えることができ、この定義に即して言えば、日本の証人たちは、世界で類を見ないほどの霊性を示している。だが皮肉なことに、この霊性の高さがエホバの証人を取りまく数々の社会問題の原因になってしまっている。

エホバの証人には、「巡回大会」と「地区大会」というイベントもある。巡回大会は、約20個の会衆から成る「巡回区」ごとに開催され、毎年春と秋の二回行なわれている。毎年夏に行なわれる地区大会は、複数の巡回区から成る「地域区」ごとに開催されるものだったが、地域区制が2014年に廃止になったため、現在はどのような区割りで実施されているか定かではない。ともかく、これらの大会は、単調な生活を送っている証人たちにとっては待ちに待ったビッグ・イベントであり、メッカ巡礼のような高揚感で満たされているという。とりわけ地区大会においては、日本支部や米国本部の幹部が講演を行ない、また新たな出版物や聖書の新たな理解が発表されることも多い。ちなみに、聖書の新たな理解とは、要するに教義の変更ということである。なお、巡回区以上の区域を管理しているのは、「巡回監督」と日本支部の代表者である。

2. 伝道

エホバの証人の勧誘活動には、「家庭訪問」と「駅前伝道」のふたつがある。

家庭訪問では、自分の会衆が担当している地域内にある家々を一軒一軒回って、勧誘活動を行なう。活動の基本単位は群れであり、その中で最低2名のペアを組んで行動する。住宅の密集度にもよるが、平均して3ヶ月程度で会衆内を一巡することができるという。もし家のポストに協会の出版物が入っていたら、それは証人たちが訪ねてきていた証拠である。

駅前伝道では、自分の会衆が担当している地域内にある駅の前にスタンドを立てて、通行人に向かって勧誘活動を行なう。専用スタンドには一般人向けの協会出版物が並んでおり、夜にはライトアップされるほどの豪華さである。だが、この豪華さにも劣らない輝きを放っているのが、スタンドの横に立つ証人たちの顔に浮かぶ満面の笑みである。両手に出版物を掲げては、通行人に出版物を手にするよう促している。大体4-5人でグループを組むことが多く、群れに縛られた活動ではないように思う。スタンドの横に立つのは、基本的に女性信者か地位のない男性信者であり、もし少し離れた所でiPadを持った小奇麗な男性を見かけたら、それはグループを統率している長老であろう。ちなみに、証人自ら率先して通行人に話しかけにいくようなことはない。

駅前伝道の例外として、首都圏の大型ターミナル駅の前に立っている証人たちは、色々な会衆から選抜されてきたメンバーである可能性が極めて高い。つまり、その駅前の地域を受け持つ会衆に所属している証人たちではないということだ。サラリーマンとして働いている人たちへの伝道を目的に編成されており、選抜されるに当たって、あらゆる難問にも対応できるよう特殊な訓練を受けているという。もし興味を示してきた人がいたら、その人の住む地域を担当する会衆に個人情報は引き継がれることになる。そして後日、地元の会衆の証人から連絡がいくことだろう。エホバの証人のネットワークは、非常に密に出来上がっているものだと認識しておいてもらいたい。


エホバの証人は、サタンに毒された協会の教えを遵守して日々の生活を送っている。

エホバの証人の生活は、集会と伝道のふたつだけに限られている。

証人たちのコミュニティーは、ネットワークの密なエホバの証人だけに限られている。


吉田 功
日蓮正宗法華講員 元・創価学会三世 昭和60年、東京都葛飾区にて学会三世として生まれるも、幼少の頃から、池田大作の写真から発せられる おどろおどろしさ に違和感を覚え、平成9年の中学校入学より学会活動を拒否。学会に籍だけをおく未活動会員だったが、親友からの学会勧誘がきっかけとなって、平成19年9月から創価学会を客観的に調べ始める。その過程において、創価学会が元は日蓮正宗の信徒団体であったが平成3年に破門されていたという事実が判明し、学会から正式に脱会することを決意。平成20年11月、日蓮正宗への再入信が叶い、令和元年の今日に至るまで、法華講員として信心修行に励む毎日を送ってきている。

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